■田中先生のききみみずきん

「あさひゆめほっと編集室」と田中正視君のご好意でこのHPへの掲載の許可をいただきました。 (ありがとうございます。)以前のものについても順次掲載していく予定ですので、お楽しみに。
2006/4/22


  ちょっと歴史のお勉強。源平合戦のころ。源義経に敗れた平家は壇ノ浦で非業の死を遂げたことになってるやん。 その平家の亡霊が乗り移って、苦悶の表情を浮かべてるカニ伝説って知ってる? そう、私らヘイケガニ。四国にしかおらんはずの私らが時代とともに、流れ流れて、岸和田カンカンそばの海で今、 暮らしてますねん。イメージでは、いかつい姿を想像しますけど、甲羅の幅は2〜3cmのちっこいカニです。 いつも背中に貝殻や小石を乗っけて海底の泥の中で静かにしてます。 今、流行(はやり)のコスプレちゅうんやろか? ときどき仲間を乗せてしもて、知らんうちに死なしてしまうこともありますねん。 海底には「鬼面ガニ」ちゅう何とも人相(甲相)の悪い仲間や泉州名物シャコなんかも同居してます。 漁師さんは、シャコ漁のついでに私らも捕まえますけど、食用にならんし、海に返してくれます。 たまに「きしわだ自然資料館」の水槽に行くこともありますけど。 気になるのは、私ら平家一族が登場する前から、壇ノ浦でいてたと思うねん。 ホンマは恨みも憎しみもないおだやかな性格やねん。わかってな・・・先生。

2007/03/20
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  ひぃ〜よ!ひぃ〜よ!とよくしゃべり、何でも食べて、態度もでかい。 スズメもカラスも敵やない!どこが悪い?あたし浪花のおばちゃんや。文句あるなら言うてみぃ! 灰色の羽やから目立たんけど、町でも山でもおいしいもんあるとこならどこでもおるよ。 虫や木の実、畑の野菜の新芽も大好物。冬はガーデニングのお庭でパンジーをいただくのがセレブや。 「こらぁ〜」って、ホウキ持って追いかけられたら「どっこいしょ」と、優雅に飛び立つねん。 波がうねるように上下しながら空中散歩、花の蜜を吸うときはホバリング(空中停止)も完璧や。 あたしは泉州が好きやから、1年中おるけど、旅好きな仲間は渡りもするで。 源義経が一の谷合戦(兵庫)で急な崖を駆け降り、平家を屋島に追い込んだ奇襲作戦を「ひよどり越え」 言うねんけど、断崖からヒヨドリの大群が海に向かって、一斉に飛び立つようすから名付けられたん知ってた? 根性あるわぁ。海がコワて、戻ってくる「あかんたれ」もおるらしいけど・・・。 もうすぐ春や。泉南高校に桜の花が咲いたら、甘〜い蜜で大宴会やな。先生、あたしらと一杯やりましょか!

2007/02/20
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  新年から良くも悪くも話題の多いオラ「イノシシ」。 「猪突猛進」なんて暴れん坊のイメージだけど、意外とシャイで臆病者。 人間とは関わりたくないのが本音。 初冬が繁殖期で、雄は2ヵ月も飲まず食わずで嫁探しに山を駆け巡るんだ。 もうクタクタよ。 春にはシマウリに似た「うり坊」が4頭ほど生まれるけど、子育ては嫁まかせ。 前は山の木の実や根っこ、ミミズなんかを掘り出して食べてたけど、 最近は人間がオラのテリトリーに家を建てて、うまいエサを置いてくれるんで、 仲間も「山よりこっちがラクでいいや!」ってゴミあさり。 それでも、オラは人間の怖さを知ってるから、人家にはめったに近づかねぇ。 近ごろ世間を騒がしているのは人間を怖がらないイノブタ(野ブタ)よ。 もともと家畜だったヤツらは、飼育場を逃げ出し、今じゃ田畑の作物を食い荒らし、 里山を我がモノ顔。オラたちが鉄砲で撃たれてボタンにされ、 人に食われるのはしょうがない。昔からのしきたりだからな。 でも、イノブタ騒動は、人間が作ったニセボタンのために、オラたちも 古里を追われ、盗っ人扱いされ・・・。むちゃくちゃメイワクなんだよぉ!

2007/01/20
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ボクたちは、カルシウムいっぱいのチリメンジャコにかくれているよ。 そぉーっとつまみ出すと・・・。チリモンGETだぜぃ! チリメンジャコ(シラス)はカタクチイワシの赤ちゃん。シラス漁のときに、 一緒に捕れるのがボクらチリメンモンスターって呼ばれる海洋プランクトン。 イカやタコはスーパーで売っているチリメンでも見かけるけど、漁港で選別される前には、 もっとたくさんの仲間がいる、長くてキラキラ光るタチウオやぽってりしたフグ、カワハギやシャコなど・・・ レアなのはタツノオトシゴやコバンザメ。エビとかカニの幼生はゾエアっていうんだけど、 カニに進化すればメガロバ、エビに進化すればミシスって言われるんだ。 大人と同じ形をした生物もいるよ。ボクらは、釜ゆでの上、乾燥され、 めでたくチリモンになるけれど、海にいれば、ほとんどが、ほかの魚に食べられるんだ。 本当に運のいいヤツが生き残るけど、いずれは漁師さんに捕まるかも。近ごろは理科の授業中に虫メガネとピンセットで 夢中になって探し出す子どもたちが増えているみたい。ゲットしたチリモンを並べ、生物標本を作れば、身近な海の謎が少しずつ 解けるかもね。

2006/12/20
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どんぐりころころ・・・どこ行くの?森を育てにいってきま〜す・・・と落ちたボクは「ドングリ小僧」。 ブナ科の広葉樹の固い種で日本には、約20種の仲間がいるのさ。オシャレな帽子がチャームポイントなんだけど、これは難しい言葉で 「殻斗(かくと)」って言うの。2年かかって実をつけるクヌギの帽子は豪華でカールしてるし、 ウバメガシは、実も帽子もとんがっているよ。 高山にあるアカガシはロシア風のフカフカ帽で、庭木のシラカシは横シマ模様がカッコいいね。 ボクらは、虫や動物のエサになるんだけど、一番おいしいのはマザーツリーって呼ばれるブナだね。 生でもいけるのがシイで、あとはアク抜きすれば大丈夫かな? 縄文人はボクらを主食にしてたみたいだよ。リスやネズミ、鳥など森の動物は、ボクらを埋めて冬の食料にたくわえるんだ。 なかには土のなかで忘れられる仲間がいて、それが芽をだし、親木になるんだけど、 そうだなぁ確率は1万個に1本ぐらいかな? 宝くじより当たらないかも。天候や親木の気まぐれで、いっぱい実る年とそうでない年があるんだけど、今年はどうだった? 田中先生っ!

2006/11/20
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カニが泡ふくときは、あわててるときやない。息が切れて死にそうなときや。 私らアカテガニは、基本的にはエラ呼吸で、体内の水を循環させ、そのなかの酸素を 吸うてるねん。 だから、たまに水分補給してやらんと、体内の水がネバついて泡になるねん。 というてもずっと水につかってたら、溺れるし、ナンギなカニやわ。 しゃあないから、海近くの森や石のすき間で暮らしてんねん。 秋の満月の夜は海に「せーのぉ」で下りて行って、海水のなかで体を ぶるぶる揺すって放子(卵でなく、赤ちゃんを放出)やわ。 なかには、新月の暗闇で産む「あまのじゃく」もおるけど。 人間様が月見団子をつまみながら、名月を眺めているときに、 カニは砂浜を大行進や。
 私らは名前の通り、ハサミが赤く目の周りが黄色いカニやねんけど、 オスは甲羅に赤い線があるから、いっつも笑ってるような顔で愛嬌あるわ。 食欲旺盛で雑食、魚や動物の死骸、フナムシやゴミまで食べるよ。 とも食いもアリやね。寒くなったら、冬眠もする。そんなとき、 夢に見るのは、肺呼吸ができるようになり、ひとり旅で、のんびり温泉にでも・・・。 あっいや、ゆでガニになってしまうなぁ。

2006/10/20
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[52]白鷺(シラサギ)は人間だけだよ〜ん
コサギ

 秋やねぇ。 子供は元気に巣立ったわ。 あたしらコサギは、コウノトリのように、赤ちゃんよそから運んでけぇへんよ。 自分で産んで、必死にエサとって育てるんよ。 春は、冠羽をツンと立てたダンナは、カッコよぉ見えたけど、今は彼も育児疲れでショボくれてるわ。 サギの夫婦は仲エエんが常識やけど、たまに浮気ぐらいしてるんちゃう?  今は泉南高校隣の君ヶ池に集団で棲んでんの。 魚見たらじっとしてられんとバチャバチャ走り回って、ダイサギやチュウサギの兄さんにイヤな顔されんねん。 イラチですんません。 あたしら白鷺って呼ばれてるやん。 そやけど、そんな名前のサギはおれへん。 人間界じゃ人をだまして金品巻き上げるペテン師をシロサギって言うらしいな。 結婚詐欺はアカサギ。そんな詐欺師をだますのはクロサギ。 アオサギは日本で一番大きな鳥でぇ・・・ややこしいなぁ。 あたしらは何でも食べるし、どこでも寝れるからコウノトリやトキみたいに保護されてないけど、 だんだん森が少ななったら、同じ道をたどらんとしゃあないんかなぁ? 人間ばっかり都合ようて、ほんまサギみたいな話やで!

2006/9/20
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[51]食卓のホープが悲しきリストラ
ジャンボタニシ

 水田にゴニョゴニョうごめくボクらは、通称「ジャンボタニシ」。 本名は「スクミリンゴガイ」なんて、しゃれた名前の淡水に棲む貝。 ボクらの祖先は35年前に食用としてアルゼンチンから、日本に連れて来られたの。 しばらくは各地で養殖され、エスカルゴやサザエのように美食家の舌を満足させる貴重な食材になるはずだったのさ・・・。 でも、予想は大ハズレで、20年前には、500近くあった養殖業者は廃業し、ボクたちは、目的もなく生き残り、 おまけに水稲を荒らす有害動物として駆除対象になってしまったんだ。 雑食だから、小さい虫や水イモ、草など何でも食べるけど、稲は固いから、それほど好きじゃない。 でも、他に食べ物がないから仕方なく食べるんだ。 繁殖力旺盛でサーモンピンクの卵を水に浸からない稲の茎や畦に産む。 1匹でひと夏に2千〜8千コ産卵するから増え続けるだけ。 冬は土の中でじっと眠ってる。 でもね、先生。メダカやホタルが水田から姿を消したのは、 ボクら知らないよ。 ボクらが来たときには、もういなかったモン! 意気揚々と海を渡ってきたのに、今じゃ邪魔モノ、日本人は気まぐれだね。

2006/8/20
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[50]大阪湾ベッドタウン&関空レストラン
スナメリ

 関空2本めの滑走路もだいぶんできたやん。んっ?あたし空港島沿岸に棲むスナメリ。 クジラ目ネズミイルカ科に属するちっちゃいクジラ。体長160〜170cm、体重約60kg、 背ビレがなく、頭が丸いから、何となく人間っぽい風貌やねん。 以前は瀬戸内海にいたけど、最近は大阪湾、特に関空島周辺のイワシやアジがごちそうで、 とうとう家族ぐるみで、引っ越して来たんよ。 家族はダンナと子どもら、それと・・・わからんけど10頭ぐらい? とにかく、おなか減ったら、みんなで魚群を追い込み、ディナーにしてんねん。 子どもは、だいたい2年に1頭ずつ産むことにしてんねん。 年子は、育児が大変やからねぇ。 クジラっていうと大海原を悠々と泳ぐイメージがあるやん。 でもあたしらは、せいぜい沿岸5kmぐらいの浅い海を回遊してるだけ。 お肉もマズくて、食用には向かんから助かってんのよ。 一応、絶滅危惧種指定やし、きれいな海しか棲めないといわれてるけど、 大阪のスナメリは意外と図太いんかもな。 夏休みには、ゆめパススポンサーの南海淡路ラインのフェリーで「子どもスナメリ教室」 を開催予定。運がよければ、あたしの自慢の家族を紹介したるわな。

2006/7/20
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[49]北にあるのか?希望と夢が!
ウスバキトンボ

 ♪君の行く道は果てしなく遠〜い・・・♪なんて古い歌があったよね。すごい共感できるんだ。 ぼくらウスバキトンボのテーマソングにぴったりだなぁ。春から夏にかけて群で飛ぶ一番メジャーなトンボ。 でも日本の本州出身じゃない。東南アジアや沖縄辺りで羽化したら、とにかく北へ北へと旅に出る。 ・・・と言っても風に乗って宙を舞うような感じかな。途中、忙しいぐらいに交尾と産卵を繰り返す。 親は途中で力つきても卵は約1ヶ月で羽化するから、子どもらはまた、北を目指して飛び続ける。 何世代にも渡って北へ向かい、最後は北海道からカムチャッカ半島まで到達する仲間もいる。 でも、寒さに弱い体質はどうしようもなくて、北の国で全滅するしかない。 翌春には、また南の国で最初からスタートしなくちゃ。今年みたいに寒さがいつまでも続くと、暖かい竹やぶで羽を休めることもある。エサの虫も少ないしね。名前のとおりやや黄色い感じのトンボだけど、オスはややオレンジ色だから、アキアカネと間違えられることも多いんだ。♪君の行く道は希望へと続〜く・・・♪そうかな? んっ・・・トンボの希望とか夢って何だ?!

2006/5/20
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[48]人生いろいろ、桜もいろいろ
オオシマザクラ

 今年の桜前線はもうかなり北上しちゃったけど、泉州あたりでは、楽しいお花見できたかしら? 私は他の桜よりちょっと早めに花を咲かせるオオシマザクラ。 あんこ椿や「伊豆の踊子」で有名な伊豆大島あたりから本土にやってきたの。 大きめの花は白っぽくて、葉が花と同時に出るから木全体を見れば、やや黄緑っぽい感じかな? 私の花は知らなくても、葉っぱは、きっとご存知のはず。 さくら餅に巻く葉は私のんだもん。塩漬けになっているけど、おいしいでしょ。 えー誰?葉っぱは食べないなんて言う薄情者は!サクランボも実るけど、食べてもさほどおいしくない。苦味があるから・・・。 でも不思議ね。日本人ほど桜を愛する民族はいないかも。今や数千種を越える品種改良桜があるんだもん。 造幣局の通り抜けだけでも数え切れないぐらいでしょ。メジャーなソメイヨシノだって私とエドヒガンの雑種なのよ。 おまけだから教えといてあげるけど、吉野の千本桜は山桜でソメイヨシノじゃないの。名前に惑わされないでね。 それぞれ桜にも個性ってものがあるんだから。もっとも近ごろは梅や桃と桜の違いもわからん輩が多いけどね。

2006/4/20
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[47]大ちゃんに負けらんないっ!
ハマダイコン

 相生市のド根性大根「大ちゃん」っていやぁ大根界の大スター。 絵本にもなって、うらやましいよ。だけどよ、オレらハマダイコンだって、相当、ド根性で生きてるゼ。 目立たない浜辺のすみっこでさ。そもそも大根のルーツはヨーロッパあたり。 日本には食用野菜で入って来たって言うが、オレわかんねぇ。 普通の大根のこぼれ種がどういう訳か海岸で野生化したのが、オレら。 4月から6月ごろに薄紫のかわいい花が咲くけど、葉っぱは、大根とほぼ同じ。根っこは、小根?だな。 スジ張ってゴボウみたいに固く食べられんけど、噛めばピリッと辛いゼ。 エンドウによく似た種は、サヤが浮きの代わりになって、海流に運ばれ、打ち上げられた砂浜で根付くんだ。 旅する大根ってのもおもしろいだろ。でも台風のときなんかは、潮風に立ち向かい、大波をかぶっても、 しっかり生きなきゃならんのよ。屋久島や千葉の海岸では群生して花畑になってる場所もあるけど、 岡田浦や男里川河口では、細々と生えてるって感じだなぁ。これからはキバッテ仲間を増やし、 「大ちゃん」よりビッグになってやるから、みんな待ってろよ!

2006/3/20
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[46]水・陸・空!自由に行こうよ!
ミズカマキリ

 カマキリが泳ぐ?ちっともヘンじゃないよ。だってワシは水のなかに棲む「ミズカマキリ」。 待ち伏せ戦法が得意で、自慢のカマをエイヤァ!と振り下ろし、オタマジャクシやメダカを捕まえたら、 するどい口先を突っ込んで消化液で肉を溶かし、ジュル〜ジュル〜って吸い上げるのは 最高の贅沢だね。陸上のカマキリみたいに頭から踊り食いなんて下品な食い方はしねぇぞ。 水生昆虫の仲間だけど、酸素がなくちゃ生きてらんない。シュノーケルみたいな長い呼吸管を水上に伸ばし 息継ぎできるんだ。棲み家にエサがなくなれば、自由に飛べる立派な羽もあるが、 羽を乾かしてからしか飛べないのはカッコ悪いかもなぁ。ワシはタガメやタイコウチ同様、たんぼの水路で気楽に 楽しく生きてきた。このごろは、水路がコンクリートになり、農薬の影響もあって、仲間は、ほとんどいなくなった。 見かけるのはペットショップの片隅ぐらいで、さみしくなったよ。「ヒメミズカマキリ」っていう、 ひと回り小さいのは、山のため池で細々と暮らしているみたいだな。
なぁお願いだ・・・田中先生。ワシらを自然のたんぼに帰してくれよ。

2006/2/20
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[45]竜宮の乙姫の元結の切り外し
アマモ

 置き忘れちゃった昔・・・。浦島太郎さんを送っていくときかしら?私は、昔話に出てくる乙姫。「海のゆりかご」って呼ばれるアマモは 私の大切な黒髪。正式名は「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」っていう日本一長い名前の植物よ。 海底に生える植物だから「海草」。コンブやワカメは「海藻」。ひょろっとニラみたいに長くて、茎をかじると ほんのり甘い。小さい種子も作れるし、光合成もちゃんとできるわ。昔は、波のある砂浜近くにたくさん生えてた。 でも護岸工事で砂浜もアマモも姿を消し、漁師は魚が減りはじめて、気づいた。アマモは魚の産卵場所やかくれ場所 として大切なモノだった。
 今は人工的にアマモを増やすプロジェクトが進行中。1月18日には熊取東小・箱作小・尾崎小・淡輪小の児童が 里親になって空き瓶で育てたアマモがせんなん里海公園に。1月20日には泉南高校の生徒が育てたアマモがサザンビーチに、 それぞれダイバーの手で植えられるの。魚がたくさんふえて、キレイな海になったら、私も若いタイやヒラメに新しい ダンスを教えなくちゃ。忙しくなるわぁ〜。

2006/1/20
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[44]陽だまりイルミネーション
ヤマトシジミ

 さむ〜い冬、シジミの味噌汁はあったまるわねぇ〜。そんな、ちっこいシジミ貝に似たチョウチョが、わたしらヤマトシジミ 。カタバミってハート型の葉っぱがかわいい草の周りでチラチラ飛んでいるから誰でも見たことがあると思うわ。 羽を閉じているとゴマ塩模様の何てことないチョウチョなんだけど、羽を広げるとブルーやパープルに輝くのよ。 ほかのチョウチョは、北風が吹くころにはいなくなっちゃうけれど、わたしらは、あったかい日は、出かけることが多いわ。 うれしいのはガーデニングのキレイなお庭。冬でもおいしい蜜がたっぷりいただけるもの。 この前、お友達になったのは、わたしらとそっくりなヤクシマルリシジミさん。バラの葉っぱがお好きみたいだけど、 南洋系だからか、羽は派手なブルーの光沢が素敵なの。名前の通りルーツは屋久島みたいだけど、 本州でも名古屋あたりまでは生息しているみたい。「今年も暖冬でたすかるわぁ」なんて 世間話に花が咲いちゃって・・・。 クリスマスまでお互い元気だったら、ハートの葉っぱを舞台にブルーのイルミネーション競演をするつもり。 先生も冬休みだし、見に来てよね。

2005/12/20
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